クライムサスペンス映画『COP CAR/コップ・カー』 ”家出少年二人が見つけたパトカー”それが始まりだった。

クライムサスペンス映画『COP CAR/コップ・カー』 ”家出少年二人が見つけたパトカー”それが始まりだった。
COP CAR : Credit photo : imdb.com

COP CAR コップ・カー
2015年 アメリカ
68.6点
『激流』『ミスティック・リバー』などで知られる個性派俳優ケヴィン・ベーコンが主演、製作総指揮を務めたクライムサスペンス。誰も乗っていない1台のパトカーを見付け面白半分に運転した2人の家出少年たちが、車の持ち主である悪徳保安官から執拗(しつよう)に追い回される恐怖を描く。メガホンを取るのは、イーライ・ロスが製作に名を連ねた『クラウン』で長編デビューを飾ったジョン・ワッツ。引用元:movies.yahoo.co.jp

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まだ幼い少年ふたり、盗まれたパトカーを取り戻すために少年らを追う悪徳警官。

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 この映画は一体どんな内容なんだろうと.. 「少年と邪悪な保安官が繰り広げるクライム・サスペンス!」 正直、筆者はこれだけでは映画の基本内容がほとんど想像できません。でもどことなく面白そうでちょっと興味があります。でも個人的には、そう思いつつもスルーしてしまう典型的な映画です、この『COP CAR コップ・カー』 グラサンをキメているカッコよく渋い男『ケヴィン・ベーコン』.. タイトルから想像して派手なカーアクションでも見せてくれるのかと思ったが、実際映画を見て見るとそんな自分の予想とはまったく違う内容でした。

 当たり前ですが、映画というものは実際に映画を見ないと面白いかどうか分からないし、映画を見終わったときがっかりしたり、見て良かったと思える映画があります。
表向きは「面白そう..」と期待感を抱く作品でも、見てみたら「なんかつまらなかった」ということも案外多いものです。 その反面、期待感を抱かせる要素がいまいちない.. でも見たら思いのほか面白かったという映画もあります。 この映画「コップ・カー」も、そんな映画のひとつという印象です。

 登場人物が限りなく少なく、シンプルなストーリー.. でもその終始漠然としたようなストーリーには「悪徳保安官:ミッチ」が犯した冷酷な犯罪の影が潜んでいます。
でもこの映画はミッチが犯した犯罪の内容に重きを置いているわけではなく、すべてはパトカーを盗んだ少年二人と、そのパトカーを取り戻そうとするミッチ保安官の鬼気迫る追跡劇です。

 子供というものは、好奇心旺盛である。 自分が子供の頃を思い出してもそうですが、善悪の判断もままならない幼少期には、今覚えばトンデモナイようなことを平気でやっていた自分もいたりもします。 ” 埃に塗れた一台の小汚いパトカー ”  家出をし、広大な大地をフラフラと歩いている少年二人は、目の前に一台のパトカーを発見します。 それは埃だらけの汚い「無人パトカー」です。辺りに人影はありません、もちろん警官の姿も見えません。

 一見無造作に放置してあるように見えるこのパトカーは、ドアには鍵がかかっていませんでした。それをいいことに車の中に乗りこみ燥ぎまくる少年ふたり。 そして少年のひとりは、車内に車のキーがあることに気づきます。少年達はテンションがあがりまくり、挙句の果てには車のエンジンをかけ暴走をはじめます。 後にミッチ保安官は、無線により自分のパトカーが少年達の手によって盗まれたこと知り、少年達からパトカーを取り戻そうとします。

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 とても興味を引く序盤の展開、しかしちょび髭グラサンの渋いダンディ「ケヴィン・ベーコン」は、事件の真相を教えてはくれませんでした。

Credit photo : imdb.com

 ケヴィン・ベーコンが演じる「ミッチ・クレッツァー保安官」は、設定では凶悪犯罪を犯した悪徳警官となっています。車のトランクに押しこんだ死体を土の中に埋め、闇へと葬り去ろうとするこの保安官は本当に悪いヤツです。 筆者はこの映画を見ながら彼(ミッチ保安官)が犯した罪の内容と経緯が明かされていくのを期待して見ていました。しかし、この映画の中ではそのミッチが犯した犯罪の動機や、経緯などは一切描かれてはいません。

 早い話、この映画ではそこに焦点を絞っていません。基本的には、パトカーを盗んだ少年二人をミッチ保安官が追いつめるというものであり、それ以上でもそれ以下でもありません。またその背景に巧妙な裏のストーリーが隠れているわけでもありません。

 自分達が悪いことをしたという自覚症状がほとんどない少年、自分のパトカーが盗まれたことによって自分の身に危険を感じはじめるミッチ保安官。 次第に少年二人は、自分達の行動が如何に重大なことなのかを察ししはじめます。 映画では少年二人が次第に募らせていく「不安感や罪悪感」をとてもよく表現しています。車内にあった銃、トランクに押しこまれ重傷を負い瀕死状態の男。でもパトカーを盗んだ呑気な少年二人は、そんな異常事態にもほとんど物怖じしません。

静けさの中で物語が進行する「コップ・カー COP CAR」

 でもここから一気にクライマックスを向かえるとか.. そんなストーリーではありません。もちろんストーリーそのものは、だんだんと緊張感が増してきますが、その緊張感はあなたのボルテージを一気に上昇させるものではありません。 保安官の追跡劇と言っても、それはさほど派手なものではなく、不気味な静けさの中で進んでいきます。” ゆっくりゆっくりと滑らかに ” に進行してストーリーには効果音も無ければ音楽もない。 次第に追いつめられていく少年達の姿に多少のドキドキ感もありますが、例え少年とはいえ窃盗を犯した人間にあなたが感情移入を抱くこともないでしょう。もしかしたら..

 でもミッチ保安官は、もっと重大な罪を犯しています。つまり言ってみれば両者とも犯罪者。この物語りには「正義」は存在していないのです。映画自体は、一見奥深い内容に見えますがミッチ保安官が犯した真相・真実について確信に迫る部分がまったくない内容に、少々不完全燃焼になるのかもしれません。

 この映画を決して否定するわけではありませんが、映画がはじまると ” とても興味をそそられる ” のは事実です。この映画の独特な静けさ、それは正解なのかもしれませんが、この映画を「サスペンス」あるいは「スリラー」と位置づけしたときを考えて見れば、もっとエキサイティングでスリリングな部分があっても良かったのでは?というのが正直な感想です。

 物語りの設定(アイデア)はとてもいいです、終始漂う静けさももちろん、それはそれで否定する部分ではありません。 それを例えて言うならば『ベットやソファに寝っ転がって見ていたとしても、思わず身を起さずにはいられない』そんなシーン(場面)が欲しかったということです。

 ケヴィン・ベーコン演じる悪徳警官「ミッチ」彼が血眼になりパトカーを少年達から取り戻そうとする理由は、重傷を負い瀕死状態の男を見れば分かります。事件の真相が明かされないこの映画「コップ・カー」 果たしてどのような結末を向かえるのか..その辺はあなたの目でじっくりとご確認ください。

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