『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』 映画|物静かな元殺し屋は復讐を決意、雨にうたれて約束を決行する。クライムアクション映画評価・感想。

『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』 映画|物静かな元殺し屋は復讐を決意、雨にうたれて約束を決行する。クライムアクション映画評価・感想。

雨に撃て、約束の銃弾を
冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
(2009年 香港 フランス)
フランシス・コステロ:ジョニー・アリディ
アイリーン・トンプソン:シルヴィー・テステュー
クワイ(李元桂/阿鬼):アンソニー・ウォン
独特の世界観で、その復讐劇に吸いこまれる。演出の上手さに高得点。

ジョニー・トー

ジョニー・アリディ

アンソニー・ウォン

サイモン・ヤム

ラム・シュー
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ストーリー STORY 
激しく雨が降っていたマカオ。夫と子供たちの帰りを待つ母親。どちゃぶりのなか、
家に駆けこんでくる子供と夫。その後、玄関のベルが鳴る。夫は誰か思い「覗き窓」
をのぞきこむ。しかし、そのとき何者かが銃弾を打ち放った… その銃弾はドアを
ぶち抜き、彼の頭部を打ち抜く、数弾発射されら銃弾を浴びた夫は即死した。
このとき奇跡的に命が助かったのは母親。
マカオにやっていきたひとりの男、彼の名は「フランシス・コステロ」。フランス
でシェフとしてレストランを経営している彼は奇跡的に生き残った母親(アイリーン)
の父親だった。病院のベットに横たわる娘を見て、フランシスは ” 復讐 ” を誓った。

コステロは三人の殺し屋を雇い。復讐の計画を練りはじめる。

水のように流れる銃弾。独特な世界観で復讐劇が繰り広げられる「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」

この映画は本当に独特な映画です。でそれは独創性があるいう意味ではありません。独特な世界観、そして独特な流れで物語は進んでいきます。この映画の定義はジャンルわけすれば「クライムアクション映画」であろう、事実拳銃乱射の場面は沢山出てきます。このようなシーンは素早い動きで、相手が放つ銃弾を巧みな身のこなしで交わしながら、相手めがけて銃弾をバンバン連射していくという、スピード感溢れるエキサイティングなシーンを思い浮かべると思うが、この映画は決してそうではありません。 この映画で繰り広げられる「銃撃シーン」は、まるで水が流れるような演出で行われます。 腰に隠していた拳銃を取り出すとき、相手めがけて銃口を向けるとき、そして相手にい銃弾を浴びせるとき、また銃弾を浴びて倒れる男も…
それは通常のクライアクション映画のような、何発乱射しているのか分からなくほどの銃撃戦ではなく、その一発・一発にまるで魂が籠められているような銃撃戦です。この映画の主人公を務める「フランシス・コステロ」を演じる「ジョニー・アリディ」この俳優もまた個性的です、本人自体はなにも個性的ではないが、この映画でこの役を演じる彼は、映像と物語の中で見る彼の役は、少し異色に見えます。 眼光こそ鋭いが、全体的には普通の老紳士といった感じだし、あまりハードボイルド感は漂ってはいない。それは例えて言うならば ” 年のとった蜥蜴 “のようにも見えなくもない。

復讐は不言実行、そんな言葉が蘇る。物言わぬフランシスは命がけ約束を果たそうとする。

彼は自分の娘、そしてその夫と子供の為にも「復讐」することを決意した。彼自身も以前は凄腕の「殺し屋」だったらしい。しかし、かれはその時代に頭部にうけた一発の銃弾が、未だに摘出できず、彼の「殺し屋時代」の記憶は少しづつ遠ざかっていった。
この映画では「渋い男」の戦いが見れます。それは見た目が渋いだけでなく、身のこなし、殺し屋への交渉、敵に殺意を表すときの表情と動き。拳銃から放つ一発の銃弾に魂が籠められていれば、相手を睨む目、威嚇する態度、それらにもすべて、重みがあり、物言わぬ男達の無言の威圧感が非常によく表現されている映画だと思います。” 目は口ほどに物をいう ” ではないが、殺しの依頼ひとつにしても、必要最低限の言葉しか発しない男達はとても悪っぽく、そして限りなくクールです。やはり同じ裏の世界に生きる男達には、言葉を交わさなくと通じるところがあるかのような… そんな空気で終始物語は進んでいきます。 この映画は香港とフランスの合作映画らしいが、そんな内容は香港らしいのかもしれません。シリアスな犯罪系ギャング映画を見ていながらも、なんか心の中で心地よい.. そんなある意味不思議な映画です。よくよく考えてみると、この映画のストーリーは単純でよくありがちなストーリーです。しかし、この映画をじっくり見ていると、不思議とそんなシンプルなストーリーは、複雑なストーリーのような錯覚を覚えます。この映画の世界観がきっとその錯覚を起こさせているのでしょう。これは映画の進行と演出効果が優れている証拠だと思います。だから、あなたはこの映画を見たら、すぐにでもこの映画の世界観に少しばかり酔いしれてしまうかもしれません。ひとりの哀愁の漂う、やぐれた紳士の「復讐劇」独特な雰囲気での復讐劇は、たのアメリカやヨーロッパのサスペンスアクション映画のような、迫力はありませんが、それは比べるものでもないし、比べる点でもありません。この映画のような静かな攻防も、また見応えがあるというものです。

映画では、このクライムアクションのようなジャンルに限らず、役者の口から出る「言葉」が大きな意味合いを持つ場合があります。もちろんこの映画でも、そのような場面はありますが、むしろこの映画「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」では、言葉ではなく ” 背中で語る ” … そのようなシーンのほうが多いです。このような効果も全体の映画構成が優れているからこそ、生きてくるはずです。「フランシス・コステロ」彼は、表にこそ露骨にはその怒りを露わにはしないが、復讐を果たすことに命をかけています。物言わぬ静かな元凄腕殺し屋「フランシス・コステロ」この渋い男は、タイトルどおり雨に撃たれながら娘との約束を果たそうと立ち向かいます。

『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を

 

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