ダーク・ウォーター「仄暗い水の底から」リメイク版ホラー映画

ダーク・ウォーター「仄暗い水の底から」リメイク版ホラー映画

日本の優秀なホラー映画「仄暗い水の底から」この「仄暗い・・」は筆者が今ままで観た日本のホラー映画の中では文句なしの一番の作品です。
日本のホラーに少しばかり抵抗感がある自分でも、この「仄暗い・・」は恐怖度度合が結構なもので、古い映画ですが日本のホラーでもここまで怖さや恐怖心というものを描写できるんだなぁ~とかなり感心させられた作品でもあります。そして今回のこの『ダーク・ウォーター』この映画はその「仄暗い水の底から」のハリウッドリメイク版です。 基本的なストーリーはほぼ同じ、細かい部分の多少の違いはありますが、ほとんど同じと言っていいかと思います。
オリジナル版は、とても築年数の古い団地で主演の黒木瞳が、自分の娘と共に恐ろしい体験をするというものでした。終始薄暗い雰囲気の映像、このオリジナル版は近年の日本ホラーとは違い、映像(雰囲気)そのものがどこか錆びついているような感じがあり、画面を見ているだけで暗さが強く伝わってくる作品です。 それに対し、このリメイク版はアメリカのアパートメントを舞台にしているので、映像を観る限りでは日本盤のそれとは、ちょっとニュアンスが違って見えるかもしれません。 やはり日本の古めかしい団地のほうが怖いです。 それがなぜなのか?私はその理由が分かっています。

それはアメリカを含め海外(ヨーロッパ)などでは、アパートメントはどんなに古くても、外観..そして周りの街並み、古びたような街でも建物でも、なにかどこか絵になるものです。 日本においては古い建物は貧相な感じで汚く見えるだけですが、これが海外となるとかなりイメージが違います。

総合評価:100点中/55点

日本版のように、アメリカのアパートも幽霊屋敷のように描写してほしかった。

このリメイクするのはいいのですが、あまり ” リメイク ” という部分が生きてないように思います。このリメイク版「ダーク・ウォーター」はオリジナル版から何が変わったのでしょうか..? どこが、どの部分がパワーアップしたのでしょうか…? 別にリメイク版だからといってパワーアップしなくとてもいいですが、どの部分に新しいエッセンスが加わったのでしょうか? 残念ながら私はこの映画を観ていて、そのリメイク版の新たな斬新な部分を探してはいたが、探し出すことはできませんでした。 アパートメントの屋上の水槽に昔幼女が誤って転落し、おぼれ死んだ。 それは分かっていますが、リメイクということもあり、この映画の根本的な部分が変えることができないのであれば、その他の部分に決定的な付加価値をつける必要があったのではないかと、どうしても思ってしまいます。

前述したように、私はオリジナル版の「仄暗い水の底から」を見た後、このリメイク版を見つけました。「仄暗い・・」が日本ホラー映画の傑作だと確信をもって感じていた私が是非「リメイク版」を観てみたい!という前から思っていたのです。 そして今日やっと観ることができました。

舞台が団地からアパートメントに代わり、そしてオリジナル版と同じように、夫と離婚調停中のダリア、そしてダリアの娘(セシー)
このふたりが新たな生活をスタートさせる為に、とある古ぼけたアパートメントに引っ越ししていくるわけですが、そこからの展開が正直いってとても ” 薄い ” です。どこか物足りない、どこか恐怖感が足りない.. それは過去にその建物内で事故により死亡した少女の霊現れ方であったり、また物語り全体の流れと、その少女亡霊とダリアと娘との関係の表し方です。 日本盤を観た場合はもちろん、例え観ていなくても、このリメイク版「ダーク・ウォーター」は日本盤のように団地で亡くなった少女の強い怨念、そしてその「少女の怨念に脅かされる母と娘」というところもどこか薄いのです。

それはダリアが娘セシーに対する母性、娘に対する愛の強さという点でも同じです。日本版の出来が良かったせいか、どうしてもその部分が弱すぎるような気がします。

多くの海外レビュアーは、本作、そして日本盤にしても怖くはない、そう言っています。

なぜでしょうか? なんてこんなことに疑問をもつ必要などありませんが、どうやら日本人と外国人とでは捉え方が少々違うのかもしれません。
私は日本版は結構怖さが前面に出ている映画のように感じました。そしてその怖さを充分味わって観ることができ、最後は満足感に浸ることもできたのです。どこか怖さという部分をさり気なく削ぎ落し、スマートでシンプルにまとめ上げられたかのような本作。異国の方々は多くの方が高評価を下しています。

あえてこのような”サラリ”とした映画にしたのかもしれませんが、正直私には物足りないものでした。ダリアは住んでいるアパートメントで起こる不可解な出来事に少々困惑はしていきますが、アパートメント内でおこる水に纏わる不思議で不気味な現象や、突如姿を見せる少女亡霊も、恐怖感を沸きたてる要素にはなっていません。つまり、この映画にはさほど”怖さ”というものはありません。それならそれで凝った内容のストーリーで物語りをカバーするということもあろうかと思いますが、残念。この映画「ダーク・ウォーター」にはそれすらありません。 日本の映画の「仄暗い水の底から」を登場人物と舞台・シチュエーションを変えただけの映画になってしまっているようにも見えます。

約1時間半のこの映画の中からは本当の恐怖のポイントというものを、最後まで見出すことはできませんでした。

「ダーク・ウォーター」予告編動画