『エルム街の悪夢』ナンシーを夢の中で襲ってくる鉄の爪をもつ怪人フレディ、評価と感想。

『エルム街の悪夢』ナンシーを夢の中で襲ってくる鉄の爪をもつ怪人フレディ、評価と感想。
エルム街の悪夢
Credit photo : imdb.com

エルム街の悪夢
A Nightmare on Elm Street
56.8点
1984年:アメリカ
監督:ウェス・クレインブン
出演:ロバート・イングランド/フレディ・クルーガー
ヘザー・ランゲンカンプ

ナンシーを夢の中で苦しめるフレディ、夢を恐怖に変えたホラー映画『エルム街悪夢』

ナンシー
Credit photo : imdb.com

筆者も人並みに夢を見ます.. というより毎日のように夢を見ます。この「夢」一説によると人間は実は毎日のように必ず夢を見ているそうです。「昨晩夢を見た」とか「見なかった」とか、それは本人が眠りから覚めた後に見た夢を覚えているか、覚えていないかの違いだけらしいです。
つまり、筆者の場合は見た夢を朝起きたとき記憶していることが多いということなのかもしれません。
このホラー映画『エルム街の悪夢』は、そんな ” 夢 ” が大きなポイントを握っています。

女子高校生である『ナンシー』は毎夜、フレディに襲われる夢を見るようになり、それがただ単に夢なのか、現実なのか分からずにいました。ナンシーが眠ると必ずと言っていいほどフレディは現れます。
ナンシーが自宅ベッドで寝ているときも、学校の授業中に居眠りしているときでも..です。

この映画は、ナンシーが現実に目の当たりにする世界と、夢の中で幻想のように起こる恐怖体験が、延々と交差しながら進んでいく物語です。
私はホラー映画の中で、過去の記憶が現在と常にシンクロしていくようなホラーは最も苦手です。
この「エルム街の悪夢」も夢が中心なので、あまり得意なほうではありません。確かに夢と記憶はまったく別物ですが、ナンシーがどんなに恐ろしい目に遭っても、彼女はすぐに目を覚まし、何事もない現実社会に戻ります。正直これが本当にもどかしいです。まいった。
私はドンドン、ドンドンとストーリーが進んでいくほうが好きなので…

でも、これは個人的な好みの問題なので、他に方はそれほど気にならないのでしょう。

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フレディの恨み・怨念とは一体何なのか..その裏に隠された過去の悲惨な事件。

鉄の爪をもつフレディ
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33年も前のホラー映画は、どんなに三大ホラー映画のひとつでも、それはまったく怖さはありません。今になってはこの映画、怖さを期待し見るべき映画ではないです。
顔中火傷のケロイドだらけのフレディにも、人々を襲う理由は明確にあります。その理由は映画終盤で明らかになります。

彼は自らが犯した罪の代償として、あまりにも惨い仕打ちをされました。 彼がその事件の本当の真犯人かどうかはわかりませんが、その辺は謎のベールに包まれています。
恨みをもった人間が怖い。フレディは当然既に死んでいます。この映画の中で登場するフレディは「亡霊」や「幽霊」という類のものとはちょっち違うのかもしれません。 人間の夢を利用して、そして夢の中に入り込んできて遅い、恨みを果たそうとする。

 この映画の物足りなさのひとつは、そのフレディの怨念が最後まで表面に浮彫になることはなく、恐怖シーンは随所にふんだんに出てきますが、フレディの本当の恨み・怨念は映画終盤までとても ” ぼんやり ” としたものになっています。ホラー映画は怖いシーンを見せらるから怖いと感じるのではなく、それにはちゃんとした理由付けがあって怖いと感じるものです。 それが右手にどんなに鋭利な鉄の爪をもっていたとしてもです。

 更に言うなら、この映画には ” 絶対絶命 ” という危機的シーンがありません。一般的に且つ客観的に見ると、いくつかのシーンはあ ” 絶対絶命 ” のシーンなのかもしれませんが、筆者にはそこまでそうとは感じません。
確かに、夢と現実の境目で、いついきなり迫ってくるか分からない「恐ろしい形相をしたフレディ」は、ナンシーにとっては ” 恐怖 ” 以外の何者でもなかったのかもしれません。 
またフレディは、人に憑依するわけでもありません。この映画はエクソシストやポルターガイストのようなオカルトやサイキックホラーとは違い、異色のホラーと言えます。それであるならこの映画の最大のテーマである ” 悪夢 ” というワードをもっと徹底的に掘り下げてもらいたかったような気がしてなりません。

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