ミラーズ 呪怨鏡 映画(原題: QUEEN OF SPADES The DARK RITE)鏡に写る霊の姿。オカルトホラー|評価・感想。

ミラーズ 呪怨鏡 映画(原題: QUEEN OF SPADES The DARK RITE)鏡に写る霊の姿。オカルトホラー|評価・感想。

ミラーズ 呪怨鏡(2015年ロシア)
監督:スヴィヤトスラフ・ポドゲイエフスキー
キャスト:
アリナ・ババク
イゴール・クリフノフ
ウラジミ-ル・セレズニョウ
ヴァレーリヤ・ドミトリエワ
エフゲニヤ・ロサ

スヴィヤトスラフ

アリナ・ババク

ヴァレーリヤ

イゴール・クリフノフ

エフゲニヤ・ロサ

ストーリー STORY
アーニャとマイヴェイは友人達と共に「スペードの女王」という呪いの儀式を行っていた。その儀式は鏡に向かい、鏡の中から ” スペードの女王 ” を呼び出すというもの。そのときこそ何も変化はなく、アーニャ達は拍子抜けしていたが、その後マイヴェイが心臓発作を起こし急死してしまう。鏡に写りこむ霊の姿、そしてその存在。アーニャとその友人は、この鏡が引き起こす不可解な現象をアーニャの父親に話すが、父はそのあまりに現実ではありえない現象を、子供の戯言扱いし信じてくれない。霊が存在を仄めかす不可解な現象は続き、そして悪霊は少しづつ存在を現してくる… その悪霊は、アーニャの両親をも恐怖に巻きこんでいく。

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毎日見ている鏡。呪文を唱える少女、心霊現象が一家を襲う。


 普段鏡と言えば、別に特別なんとも思わないが、よく考えてみると鏡は、心霊の世界では出てくることがあります。テレビの心霊特集などでは、その心霊映像のシーンでは「鏡にいるはずのない人間が・・」とか… 風水の世界でも玄関に入り口と対面するような置き方で鏡を置くと、せっかく玄関から入ってきた運気が、跳ね返されてしまうということもよく聞きます。たかが鏡ですが、鏡というものは、案外不思議な力を秘めているのかもしれません。

この映画「ミラーズ呪怨鏡」も、そんな鏡を題材にしたホラー映画です。確かに実際に亡霊を目の当たりにするより、鏡越しに亡霊を見てしまったほうが、より怖いかもしれません。この映画では、その鏡を使い「スペードの女王」を呼び出す儀式らしいが、日本に例えるとそれは「こっくりさん」のようなものではないかと思ってしまいます。こっくりさんも二人で鉛筆に手を合わせて握りしめ、呪文のようなものを唱え、霊を呼び出すものです。

この映画では冒頭のマイヴェイの突然死からはじまり、その後も次々と霊現象が起きていくが、なにしろ映画の構成とまとまりがないです。 映画を見ていて一連の流れこそよく理解できるが、その物語のプロセスは ” 霊の存在と、その霊がどのように憑依しようとしているのか、悪霊がどんな目的をもっているのか…” それらの点に、ただマーニャや友人、そしてマーニャの両親が困惑し取り乱しているだけである。 それが映画の中盤からエンディングの直前まで続きます。 これらの展開は、必ずしも「くだらない」とか「面白くない」とかそうは言いきれないが、この映画の、つまり「ホラー映画」としての価値をあげる要因には決してなっていません。この映画の序盤から中盤、そしてエンディングまでの物語は、極めてよくあるパターンだし、我々ホラー映画に新し ” 恐怖 ” を与えてくれるものではありません。

 そして映画タイトルにある「ミラー・・」これも映画の内容にはさほど関連性はなく、内容に大きな比重を占めるものでも@ありません、しかしこのタイトルにある「ミラー・・」は、あくまでも邦題で、この映画の原題は「QUEEN OF SPADES THE DARK RITE」であるから、タイトルにはミラー(鏡)というワードは強調されていません。つまりこの邦題のせいで、鏡の存在が決定的怖さの要因となる映画と、勝手に解釈してしまいがちです。筆者も実際に見る前にはそのように想像していました。内容は鏡自体にはそれほど重点が置かれていないようなので、この映画の監督を含め制作者側は、この鏡にはそれほど大きな拘りはなかったのかもしれません。

毎日見ている鏡。呪文を唱える少女、心霊現象が一家を襲う。『ミラーズ 呪怨鏡』

だから鏡に悪霊が写る場面は、ほとんどありません。この物語りで起こる心霊現象は人にとりつく ” 憑依 “ です。この映画のテーマは「憑依現象」と言っていいかと思います。しかしここに誤算があります。映画をすべて見たから言えることですが、心霊現象である「憑依」に的を絞って創られたこの映画は、ホラー映画では定番である「心霊オカルトホラー映画」を創ったはいいが、そのあまりに定番すぎるテーマで創ってしまったために、非常に詰めが甘すぎるのです。

 もちろんこのような定番テーマでホラー映画を創るのはいいが、それならただ呪われただの、憑依されただの、人に乗り移って悪霊が悪霊の声で喋りはじめるだの… このようなことは、かの「エクソシスト」が十年以上も前にとっくにやっていることです。それはエクソシストだけではありません。他にも似たようなオカルト映画は沢山あるはずです。

 先駆者が既に同じテーマで映画を大成功させているのなら、その同じ内容に更に捻りを加え、新しいエッセンスを投入しなければ映画ファンは絶対に満足することはないし、納得はしません。この映画はロシアで制作された映画ですが、このロシアの映画監督は年齢が若そうなせいか、思わず失態を演じてしまったのではないかとも思ってしまいます。構成にまとまりがない、という意味は、この映画には、プロセスを踏んで次第に怖さを増強させていく力がないという意味です。ところどころの緊迫感あるシーンはある程度よくできていますし、俳優女優陣の演技も問題ありません。恐怖感を掻き立てるような背後に流れる効果音や音楽も、効果的かと思います。しかし、そうは言っても根本的に方向性がズレてしまっているこの映画には、映画の途中からの急激な面白さは期待できません。事実最後まで平行線を辿る映画でした。

 ここからは筆者の個人的意見になりますが、もうオカルト系の映画では、この何かが「乗り移る・憑依する」そして「憑依された人間が宙に浮く」また「本人の口と声帯を使い憑依した悪霊が喋りはじめる」.. このようなシチュエーションはもう無理ではないでしょうか? このようなな心霊現象を再現したホラー映画はいくらでもありますし、今までも散々それらのシーンを見てきたユーザーは沢山いるはずです。敢えてこのようなシーンを物語に取り込み、今までにない「恐怖・怪奇映画」を創るのなら、それこそ相当な工夫が必要ですし、それに前後する物語の展開自体も強烈に斬新でなければなりません。

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悪霊のもっと奥の部分を、掘り下げたほうが良かったのかもれないホラー映画『ミラーズ呪怨鏡』

筆者はこの映画を見て、もちろん怖くもなんともないですが、私が思うにこの映画。マーニャに霊が憑依したりのような余計ものは、完全に配慮して、あくあまでも「鏡」ひとつに徹底的に焦点を充てたほうが、もっと斬新な映画ができたのではないかと思ってしまいます。毎日のように見る鏡、それは身だしなみを整えるときはもちろん、トイレで用を足し、手を洗うときでもチラっと見る鏡。人々が毎日のように見ている鏡に… 敢えて ” 恐怖 ” を植えつけていったほうがよっぽど怖かったのでは?… と。
筆者はヨーロッパ映画は大好きなので期待はしていたが、この映画「ミラーズ 呪怨鏡」はいまいちぱっとしない作品でした。

『ミラーズ呪怨鏡』

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